人が人と出逢う場の創造

IT技術の進歩やインターネットの普及により、
コミュニケーションの形態が益々変化している現代においても、
「直接出会うこと」に勝るものはありません。

相手が目の前にいること。
それは究極のマルチメディアとも言えるのではないでしょうか。
人との出会いは、生活を変え、価値観を変え、そして人生をも変える力を持ちます。

私達シャン・クレールは、
恋愛・結婚と言う人生の大きなエポックにおいて、
その入り口ともいえる「出逢いの場」を楽しいひと時、
そして新たな出逢いへの感動の場として、最善のサービスで提供し、
参加された皆様のより良い人生に寄与することを喜びとします。




誠実に、堅実に、
すべてはお客様のために。

1994年に株式会社シャン・クレール(以下シャンクレール)を創業。以後、30年間で3つの業界ナンバーワン(月間動員数・会場クオリティ・カップル数)を保持する企業に成長。現在では月間の参加者が54,000人を超え、婚活パーティーやウエディング二次会、官公庁などの企業向けの懇親会事業にも力を入れている。

■イベント毎の徹底した品質管理で信頼を獲得

—シャンクレールを創業したきっかけを教えてください。

この会社を創業したのは、1994年に遡ります。ある時、友人からイベントの手伝いを頼まれました。それは、カップルのマッチングを目的としたものではなく、仲間作りのイベントだったんですが、その時に多くのカップルが誕生しました。当時は、出会いの方法がまだまだ限られていて、人の紹介か結婚相談所ぐらいしか選択肢がなかったので、その試みがユニークだったのでしょう。その後も各方面からマッチングイベントの手伝いを頼まれるようになりました。そこで、ビジネスのニーズがあることを感じて、会社を辞めて婚活パーティー(当時は「お見合いパーティー」)の会社を立ち上げることにしました。そこから、小規模ながらビジネスを継続し、さまざまな縁にも恵まれ、現在の形にまで成長することができました。

—しばらくは関東での展開に絞っていたとのことですが、その意図を教えてください。

私たちの理念は、社会に幸せを増やし、心の満足をクリエイトして、社会に貢献することにあります。そのためには、一つひとつのイベントに誠意を尽くし、参加者の満足度を上げていく必要があります。人の気持ちや期待を扱う仕事ですので、人への対応には細心の注意を払います。それを徹底するためには、私の目の届く範囲内でビジネスを展開し、隅々までクオリティを管理することが必須でした。売上よりはクオリティ重視という姿勢で経営を続けてきたため、関東内にとどまったまま20年近くビジネスを継続してきたのです。幸い、優秀なスタッフにも恵まれて、近年はクオリティを維持したままの水平展開も可能になってきて、3年ほど前から全国へと展開しています。

—婚活パーティーに求められるものの変化について、教えてもらえますか。

時代の変化によって、参加者のニーズも大きく変化しています。創業当時は80〜100人クラスの大会場での立食パーティーが主流でしたが、現在は10名対10名ぐらいの合コンのような規模が増えています。相手に求めるものも容姿よりは安定の部分が大きく、昔は医師や弁護士の集まるパーティーが人気でしたが、現在ですと「高嶺の花」すぎるということで、自衛隊員や公務員のパーティーの方に人が集まります。また、オタク系の人やぽっちゃり系専門など、対象を絞り込んだ企画も人気ですね。

—長期にわたって信頼を獲得できている理由はなんだとお考えですか?

一つは、時代の変化に合わせた企画を打ってきていること。実際、年に2回ほどは企画の見直しを行い、新しいテーマや運営方法を試みています。それから、とかく軽く見られがちなこの業界で、人との対応や身だしなみ、お客様へのフォローなどを一つずつ丁寧に行ってきたことだと思います。今では、信頼がないと借りることもできないような駅近くの立派な会場も借りられますし、一流上場企業の福利厚生の一環としても弊社を利用してもらっています。テレビや新聞等マスコミから取り上げられることも多いですし、国の少子化対策の一環として、行政とも連携しています。おそらく同業界の中では最も古く、歴史があるため、時間の経過の中でお客様の信頼感を醸成できたことが大きいと思っています。

■不安を取り除き、気持ちを前向きにできるビジネス

—自社のサービス理念についてお聞かせください。

私たちのビジネスは、常にお客様が主役です。私たち自身は日陰の身になって、思いやりと気配りを大切にし、お客様の満足度を高める最大限の努力をするのが仕事。参加者全員がカップル成立するような、全員にとってベストなパーティーはありえない……。だからベターに近づくための、ベストのサービスをしなさいといつもスタッフに教えています。カップル率は3〜4割で、1回参加すれば3〜4割のカップルが誕生するのはデータとして証明されていますが、それはさほど重要なことではありません。駅から近くて便利、会場が華やかで清潔、そういった私たちが提供できる部分での品質は、もちろん最大限に気を遣って提供します。そして、参加したものの気まずい思いをして壁の花になってしまっている参加者をひとりでも少なくし、お客様の出会いの機会や選択肢を増やしてあげることが私たちのミッションだと考えています。

—一つずつ誠実に、きめ細やかなサービスを展開できている背景に、岩松さんご自身のどんな思いがあるのでしょうか?

代表取締役という立場ながら、おかしな話なんですが、私自身が人前に出るのが大の苦手で、社員に会うのも気を遣ってしまうぐらいなんです。でも考えてみれば、婚活パーティーに参加してくる人の大部分も同じはずで、皆さん恥ずかしいと思いながらも勇気を振り絞って来ている。だからきっと、参加者の気持ちが自分のことのようにわかるんでしょうね。どこにいても主役になれる人はいい、でも主役になれない自分のような人間が、どうしたら居心地よく過ごせるか。「最高のパーティーだった」と感じる参加者がいる裏側で、泣いている参加者がいるということがないように、いつも弱者の側に寄り添ったサービスを展開していきたいと思っています。

—スタッフをどのように教育しているのかについても、教えてください。

よく言っているのは、「失敗してもいい。一回は、人生を賭けてみなさい」ということです。ある程度力量がある人には、積極的に任せて、チャレンジをさせ、自分は責任を取る。それが、社長の役割だと思います。会社の主役は私ではなくて、社員一人ひとり。社員は、家族以上に毎日顔を合わせる存在ですから、彼らが生き生きと働き、チャレンジできる環境を作りたい。社長が朝、出社して来た時にシーンとなるような会社ではなく、笑顔になれるような会社にしたいと思っています。

—今後の展開について、聞かせてください。

現在は、エリアの拡大を図っている最中で、まずは全国隅々にまでシャンクレールのサービスを提供できる体制を整えたいと思います。そして、次は恋愛のテーマから一歩離れて、「寂しさ」をテーマに人が集まれるような場所を作れないかと、考えています。そしてその先は、「生きがい」。高齢者が集まる談話室のようなものかもしれません。まだぼんやりとしたイメージではありますが、人の気持ちの不安要素を解消し、前向きにできるようなことをビジネスとして展開できたら、素晴らしいなと考えています。